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【ネタバレあり】映画ヴァイオレットエヴァーガーデンを語りたい

映画ヴァイオレットエヴァーガーデン

祝!日本アカデミー賞 優秀アニメーション作品賞受賞!!

2020年9月18日から公開され、11か月経とうとしている現在2月18日も全国7カ所で絶賛放映中です。上映映画館はこちらから

この映画を一言で表すなら

観れば幸せになれる美術品です。

この映画を全人類がこの映画を観れば戦争がなくなります。

この映画、結びの物語として最高傑作といえる出来です。作品全体の完成度と合わせて全人類3周してください。

人から人へ想いを伝える。

言葉のいらないコミュニケーション

感情に身を任せたからこそ伝えられる言葉

時間をかけて大事に紡ぐからこそ伝わる想い、

離れているからこそ伝えられた胸の内

どれが優れているかではなく、すべてが等しく愛しいと感じられるに時間がこの映画にあります

今更語るんかよ!というツッコミをあなたからもらってしまうかもしれませんが、私が語りたいので文字に起こしおきます。

本来全体を起こしておきたいのですが、ギルベルトとヴァイオレットの物語の結末をピックアップ

あらすじは最低限に抑えましたがネタバレにはご注意ください。

 

概要

アニメ「ヴァイオレットエヴァーガーデン」の結びの物語です。

公式から5分でわかるヴァイオレットエヴァーガーデンが前・中・後編の計15分で見られるのでそちらで確認してみてくださいね。こちらからどうぞ

生きていたギルベルト

この映画の予告編の中ではアニメシリーズではついに生死が分からなかったギルベルトの生存が明らかにされました。

生存しているギルベルトの目線で初めて語られるヴァイオレットエヴァーガーデン、その物語は酷く弱弱しくもある一人の軍人の物語でした。

戦争で傷ついた身体の一方で、周囲の人たちに恵まれて人間的に成長をとげたヴァイオレットが再開を切実に願うヴィオレットがいる反面、彼女を傷つけた責任を背負い続けたギルベルトは自分を罰し続け、償い続けてきたのでしょう。

ヴァイオレットの幸せを願い、終わることのない後悔と葛藤の中で生きて。そして燃え続けて、燃え続けて、遂に燃え尽きてしまったギルベルトがそこにいました。

自分の心を殺してしまったギルベルト。

遂に声の届くところまでたどり着いたヴァイオレットの心からの叫びはギルベルトの心を揺さぶりますが、同時に彼の心を鍋の水のように、ぐつぐつと燃え尽きた心を燃やされたような痛々しさを感じました。

ヴァイオレットの言葉に耳を傾けながら、必死に言葉を絞り出すギルベルトの右手は虚空を強く握りしめていました。

個人的な感想

実際にリアルタイムで映画を観ていた際に物語の結末がハッピーエンドであることを示唆してくれる描写がいくつか見られます。(私の希望がそのように感じさせたのかもしれませんが、、、)

この描写があったことによって私は二人の幸せな結末に向かうための壁として、この二人がお互いの想いを届けていく過程を見守ることができました。

ギルベルトの視点から見た葛藤に没入できたのはこの安心感のおかげであったと思います。

ここもうまくできてたなあ。

 

ギルベルトを救い出した二人の想い

どうしても会うための一歩が踏み出せないギルベルトの背中を押したのは兄であるディートフリートの言葉とヴァイオレットの手紙でした。

ギルベルトの生存が絶望的になるまで、ディートフリートは自分が見せてきた兄としての姿に後悔をにじませていました。生きていてくれたことを喜ぶ一方でやはり優しい言葉はかけられないディートフリート。

しかし、突き放すように語る彼の言葉は態度とは裏腹にどこまでも優しく、弟の愛にあふれていました。

 

そして兄との再会のさなかに届いたヴァイオレットの想いを綴った手紙。

生存の可能性を知ったときには、壮絶な別れ方が、そして過ぎ去った時間の長さによる不安がヴァイオレットをかき乱しました。

そんなヴァイオレットが自分の気持ちを纏めるために郵便社の仲間に勧められて感情を綴った手紙、

ギルベルトに会えるかもしれないと希望がともったヴァイオレットの手紙。

 

これが最後の手紙です。そしてギルベルトへの感謝の言葉の数々。

しかし別れを覚悟していたからでしょう、そこに少しわかるようになった「あいしてる」の言葉はありませんでした。

 

遂に自分の望みを表に出せたギルベルト

読み終わったギルベルト、日が沈む描写とディートリヒの「行けよ」の言葉を受けて遂にヴァイオレットの元へ走り出します。

日が沈みかけた黄昏時、いわゆる生と死の境が曖昧になる時間帯。

生存が絶望的であったギルベルト。

ヴァイオレットの手紙によって、兄の言葉によって、

この瞬間にギルベルトは生き返ったのではないでしょうか。

 

全力で走っても、転んでも、

その手紙を握りしめた左手は、ヴァイオレットの手紙がありました。

壁越しで虚空を掴んだ時とは違います。

言葉では届かなかった想いを、手紙が届けてくれた想いをギルベルトが受けとったように感じました。

 

駆け出したギルベルトは帰路につくヴァイオレットの乗る船へ、ギルベルトに気づいたヴァイオレットは出向した船から飛び降り、そしてようやく二人は再会します。

 

美しすぎるクライマックス

幼いかった頃の自分の感情を知らない、表せないヴァイオレットと、そんなヴァイオレットを一人の少女として慈しんだギルベルト。

そんな過去の二人、そしてようやく再会した二人。

泣きじゃくり感情をうまく言葉にできないヴァイオレット、同じく泣いてしまいながらヴァイオレットへの愛を注ぐギルベルト。

お互いに大きく変化した永い長い時間を超えて、

今と過去の二人の関係が結び合わせながら結ばれた。

そんなとても美しいクライマックスでした。

 

エンドロールのラストを飾ったヴァイオレットとギルベルトのシーン。

二人は何を語ったんでしょうか?

ずっと傍において使ってくれることを願っていたヴァイオレット。

時を超えて、ギルベルトから本当の意味で傍にいてほしいという言葉をもらえて欲しいなと、

私はそう願っています。

 

あとがき

纏めきれない感情を少しでも綴るために書きました。

あなたも思わずギルベルトの気持ちに入り込んでしまっていたんではないかなあと。

ずいぶん遅くなりましたが、いつか気持ちを共有したいと思っていたことが形にできて満足しています笑

よろしければあなたの纏まらない感情も私にぶつけていただければと思います。

ここまでお付き合いありがとうございました。

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